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BIMIとは?メールにロゴを表示するメリットと設定方法をわかりやすく解説
公開日:2026.06.17
更新日:2026.09.18
コラム
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メールセキュリティ情報セキュリティ
目次
こんにちは。株式会社クオリティアです。
最近、受信したメールに企業のロゴが表示されているのを見かけたことはありませんか。
これはBIMIという技術によるもので、自社でも導入すべきか、どのようなメリットがあるのか気になっている方も多いでしょう。
また、Gmailのセキュリティ要件が厳しくなる中、DMARCの次のステップとしてBIMIの設定方法がわからない、あるいはロゴの商標登録や証明書取得など導入のハードルに悩んでいるかもしれません。
この記事では、BIMIとは何かという基本から、導入のメリット、コスト、具体的な設定手順までをわかりやすく解説します。
読み終える頃には、BIMIの全体像を理解し、自社で導入を進めるべきか判断できる状態になります。
この記事の要点
- メールの信頼性を視覚的に証明するBIMIの仕組み
- なりすまし対策や開封率向上といった導入のメリット
- DMARCのポリシー強化など、BIMI導入に必須の前提条件
- ロゴの商標登録からDNS設定までの具体的な手順と費用
BIMIとは?メールにブランドロゴを表示する仕組みを解説
BIMIとは、「Brand Indicators for Message Identification」の略称で、メールの受信トレイ内で送信元の横に認証済みのブランドロゴを表示させるための仕組みです。
この技術は、DMARCという送信ドメイン認証技術をクリアした正規の送信者であることを、受信者が視覚的に一目で識別できるようにするものです。
ロゴが表示されることで、受信者はそのメールがフィッシング詐欺などのなりすましではなく、本物の企業から送られたものであると瞬時に判断でき、安心してメールを開くことができます。
BIMIは、メールセキュリティを強化し、ブランドの信頼性を高めるための新しい標準規格として注目されています。
BIMIを導入することで、具体的にどのような利点があるのでしょうか。
BIMI導入によって企業が得られる4つの主要なメリット
BIMIを導入することは、単にメールにロゴが表示される以上のメリットを企業にもたらします。
セキュリティの強化からマーケティング効果の向上まで、その利点は多岐にわたります。
具体的には、悪質ななりすましメールとの明確な差別化、メールの到達率向上、ブランドの信頼性向上、そして受信トレイ内での視認性アップによる開封率への貢献が期待できます。
悪質ななりすましメールとの差別化でセキュリティを強化
BIMIがもたらす最大のメリットの一つは、セキュリティの強化です。
BIMIは、厳格な送信ドメイン認証技術であるDMARCをパスしたメールにのみロゴを表示します。
これにより、受信者はロゴの有無で正規のメールと悪質ななりすましメールを簡単に見分けることが可能です。
ロゴが表示されているメールは信頼できる送信元からのものであると視覚的に証明されるため、顧客をフィッシング詐欺などの脅威から守り、企業ブランドの安全性を高めるというメリットがあります。
メールセキュリティについては「受信・送信の両面から考えるメールセキュリティ対策」で詳しく紹介しています。
メールが迷惑フォルダに入りにくくなり到達率が向上
BIMI導入の前提となるDMARCを正しく設定・運用することは、メールサーバーからの評価を高める効果があります。
DMARCによってドメインの信頼性が向上すると、Gmailなどのメールサービスプロバイダが、そのドメインから送信されるメールを正当なものとして認識しやすくなります。
結果として、送信したメールが迷惑メールフォルダに振り分けられるリスクが低減し、受信者の受信トレイに届きやすくなるというメリットがあります。
これにより、重要な通知やマーケティングメールの到達率向上が期待できます。
ブランドロゴの表示で企業の認知度と信頼性がアップ
受信トレイで一貫して自社のブランドロゴが表示されることは、顧客のブランド認知度を自然に高めるメリットがあります。
ロゴは企業の顔であり、繰り返し目にすることで親近感や信頼感が醸成されます。
公式な認証を経て表示されるロゴは、その企業がメールセキュリティに真摯に取り組んでいる証でもあり、顧客に対する安心材料となります。
これにより、ブランドイメージと顧客からの信頼性を同時に向上させることが可能です。
受信ボックス内での視認性が高まりメールの開封率向上に貢献
数多くのメールが並ぶ受信ボックスの中で、ブランドロゴは際立った目印となります。
テキストだけの送信者名よりも視覚的に認識しやすいため、受信者の注意を引き、メールの視認性を大幅に高めるメリットがあります。
重要なメールがほかのメールに埋もれてしまうのを防ぎ、結果としてメールを開封してもらう確率の向上に貢献します。
この効果は、特にメールマガジンなどのマーケティング活動において有効です。
多くのメリットがあるBIMIですが、導入するにはいくつかの前提条件をクリアしなければなりません。
BIMI導入を始める前にクリアすべき3つの必須条件
BIMIを導入してロゴを表示させるには、単にロゴ画像を用意するだけでは不十分です。
その前提として、送信するメールが正当なものであることを技術的に証明するための、3つの送信ドメイン認証設定が必須となります。
これらが正しく設定されていなければ、BIMIは機能しません。
前提条件1:送信元を証明する「SPF」の設定
SPF(Sender Policy Framework)は、送信ドメイン認証の基本的な仕組みの一つです。
これは、ドメインのDNSサーバーに、そのドメイン名を差出人としてメール送信を許可するサーバーのIPアドレスをリストとして公開しておく方式です。
受信側のメールサーバーは、メールを受け取ると送信元サーバーのIPアドレスとDNSに公開されているリストを照合し、許可されたサーバーから送られてきたものかを確認します。これにより、送信元の詐称を防ぎます。
前提条件2:メールの改ざんを防ぐ「DKIM」の設定
DKIM(DomainKeys Identified Mail)は、メールが送信途中で改ざんされていないことを保証するための電子署名技術です。
送信側は、メールの内容に基づいて生成した電子署名をヘッダ情報に付与して送信します。
受信側は、送信元ドメインのDNSサーバーに公開されている公開鍵を使ってその署名を検証します。
署名が正しければ、メールが改ざんされておらず、かつ正当なドメインから送信されたことが証明されます。
前提条件3:SPFとDKIMを統括する「DMARC」の設定とポリシー強化
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)は、SPFとDKIMの認証結果を基に、なりすましが疑われるメールの取り扱いを送信側が指定するための仕組みです。
DNSにDMARCレコードを公開し、認証に失敗したメールを「何もしない(none)」、「隔離(quarantine)」、または「拒否(reject)」するよう受信サーバーに要求します。
BIMIを有効にするためには、このポリシーを「quarantine」または「reject」に設定するという厳格な要件を満たす必要があります。
初心者でも安心!BIMIを設定する全4ステップの概要
前提条件となる送信ドメイン認証の設定が完了したら、いよいよBIMI自体の設定に進みます。
手順は大きく分けて4つのステップで構成されており、一つずつ着実に進めることで導入が可能です。
ロゴの準備からDNSへのレコード追加、そして最終確認まで、全体の流れを把握しましょう。
まずは、BIMIで表示させるロゴデータそのものの準備から始めます。
ステップ1:BIMIで表示するブランドロゴ(SVG形式)を準備する
BIMIで表示するロゴは、SVG(Scalable Vector Graphics)という画像形式で作成する必要があります。
これは、画像を拡大・縮小しても画質が劣化しないベクター形式のファイルで、さまざまなデバイスの表示サイズに柔軟に対応するために採用されています。
ロゴは正方形で、背景は透過させずに単色で塗りつぶすことが推奨されています。
よくある失敗:ロゴは特殊なSVG形式「SVG Tiny PS」で作成する必要がある
BIMIで使用するSVGファイルは、一般的なSVG形式ではなく、「SVG Tiny Portable/Secure(SVG Tiny P/S)」という、よりセキュリティが強化された特定のプロファイルに準拠している必要があります。
例えば、Adobe Illustratorなどのグラフィックソフトでロゴを書き出す際には、SVGの書き出し設定でプロファイルを「SVGTiny1.2」に指定し、特定の要素(スクリプトや外部リンクなど)を含まないようにしなければなりません。
この形式を守らないと、ロゴが正しく表示されない原因となります。
ステップ2:ロゴが本物であることを証明する「VMC(証明書)」を取得する
VMC(Verified Mark Certificate)は、日本語では「認証マーク証明書」と呼ばれ、BIMIで表示するロゴが正当な組織によって所有・使用されていることを証明するための電子証明書です。
ウェブサイトの信頼性を示すSSL/TLS証明書のように、第三者の認証局がロゴの所有権を検証した上で発行します。
現在、Gmailをはじめとする多くの主要メールサービスでは、このVMCの取得がロゴを表示するための必須要件となっています。
確認事項:VMC取得には原則としてロゴの商標登録が必須
VMCを取得する上で最も重要な要件は、使用するロゴが商標として登録されていることです。
認証局は、申請されたロゴが特許庁などの公的な知的財産機関に正式に登録された商標であることを確認し、その所有者が申請組織と一致することを検証します。
したがって、ロゴがまだ商標登録されていない場合は、VMCの申請に先立って商標出願と登録の手続きを完了させる必要があります。
これがBIMI導入における大きなハードルの一つとなっています。
ステップ3:BIMIレコードをDNSサーバーへTXT形式で追加する
準備したSVG形式のロゴと取得したVMCを、誰でもアクセスできる自社のWebサーバーなどにアップロードします。
その後、自社ドメインを管理しているDNSサーバーに、BIMIレコードと呼ばれる新しいTXTレコードを追加します。
このレコードには、BIMIのバージョン情報、アップロードしたSVGロゴのURL、そしてVMCのURLを特定のフォーマットで記述します。
例えば、「v=BIMI1;l=https://example.com/logo.svg;a=https://example.com/vmc.pem;」のような形式になります。
ステップ4:設定が正しく反映されたかBIMIレコードをチェックする
DNSサーバーにBIMIレコードを追加した後、設定がインターネット上に正しく反映されているかを確認する作業が必要です。
この確認には、BIMI Groupが提供している「BIMI Inspector」など、無料で利用できるオンラインのチェックツールが便利です。
これらのツールに自社のドメイン名を入力するだけで、DMARCポリシーやBIMIレコードの設定内容、SVGロゴのフォーマット、VMCの有効性などを自動で検証し、問題があればエラー箇所を指摘してくれます。
一連の導入ステップを踏むにあたり、どの程度の費用を見込むべきでしょうか
。BIMI導入にかかる費用の内訳と相場観
BIMIの導入には、いくつかの費用が発生します。
主な内訳は、ロゴの商標登録費用とVMC(認証マーク証明書)の取得費用です。
ロゴがまだ商標登録されていない場合、特許庁への出願・登録費用として数万円から十数万円が必要です。
弁理士に依頼する場合は、その手数料も加わります。
VMCの取得費用は、発行する認証局によって異なりますが、年間のライセンス料として18万円から30万円程度が相場です。
これらに加え、DNS設定などを外部の専門業者に委託する場合は、その作業費用も考慮する必要があります。
BIMIに対応している主要メールサービスと現在のサポート状況
BIMIによってロゴが表示されるかどうかは、受信者が利用しているメールサービスに依存します。
2024年現在、BIMIに対応している主要なメールサービスには、GmailやAppleMail(iOS16以降)、米国のYahoo !Mailなどがあります。
日本国内のキャリアメールでも、docomoやauなどが対応を進めています。
一方で、Microsoft Outlookや日本のYahoo! JAPANメールは、まだBIMIに完全には対応していません。
Yahoo! JAPANメールは独自の「ブランドアイコン」という仕組みを提供していますが、これはBIMIとは異なる仕様です。
BIMI対応の状況は随時更新されるため、導入を検討する際は各社の最新情報を確認することが重要です。
最後に、BIMIの導入を検討する際によくある疑問にお答えします。
BIMIに関するよくある質問
ここでは、BIMIの導入を検討する上で多くの方が抱く疑問について、簡潔にお答えします。
BIMIとDMARCはどのような関係ですか?
BIMIを機能させるための大前提がDMARCです。
DMARCは送信元ドメインの正当性を証明する仕組みであり、BIMIはこのDMARC認証に成功したメールに対してロゴを表示します。
つまり、DMARCという土台があって初めてBIMIが成り立ちます。
具体的には、DMARCポリシーがp=quarantineまたはp=rejectに設定されていることが、BIMIが有効になるための必須条件です。
BIMI設定でロゴを商標登録する必要はありますか?
はい、原則として必須です。
主要なメールサービスでロゴを表示させるために必要なVMC(認証マーク証明書)を取得する際に、そのロゴが公的機関に登録された商標であることが求められるためです。
これは、ロゴの正当な所有者であることを認証局が確認する上で不可欠な手続きとなっています。
商標登録がBIMI導入の最初のステップとなる場合も少なくありません。
BIMIを導入すると、メールの開封率は本当に上がりますか?
BIMIが開封率を直接保証するものではありませんが、向上に貢献する可能性は高いです。
受信トレイ内でブランドロゴが表示されることでメールの視認性が高まり、受信者の目に留まりやすくなるというメリットがあります。
また、ロゴは送信元への信頼感を与え、開封を促す一因となり得ます。
ただし、最終的な開封率はメールの件名や内容の質に大きく左右される点も忘れてはなりません。
まとめ
BIMIは、メールの送信元ドメインにブランドロゴを表示させることで、受信者に対する信頼性を視覚的に証明する技術です。
導入により、なりすましメールとの差別化によるセキュリティ向上、ブランド認知度の向上、そしてメール開封率への貢献といったメリットが期待できます。
しかし、その導入には、SPF、DKIM、そしてポリシーを強化したDMARCの設定が必須の前提条件となります。
さらに、ロゴの商標登録、SVGTinyPS形式でのロゴ作成、VMC証明書の取得、DNSへのBIMIレコード追加といった具体的なステップと、それに伴う費用が発生します。
本記事で解説した手順と要件を参考に、自社のセキュリティ強化とマーケティング戦略の一環としてBIMI導入を検討してください。
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